さて、こうして雑記の更新をするからには、それなりにネタをご紹介したいと思います。以前から実家とマンション間の通信に活用している「広域イーサネクスト」ですが、接続用PCの電気代が気になるようになってきました。1台(実家用)は「DN2800MT」で自作しており、消費電力も10W程度なので常時稼働させているのですが、もう1台(マンション用)は余剰PCを利用しており、どう足掻いても30W程度の電力を食ってしまいます。小まめに電源を切れば良いのですが、それはどうにも面倒。そこで、最近出回っている省電力PCを新調し、マンション側も電気代を気にせずに常時稼働可能なPCに移行しようともくろんだ次第でして。
現在、省電力PCと言えば「Bay Trail」搭載のPC群が最右翼。ATOMの流れを組んでおり、その省電力性能は折り紙付きで、10W以下の消費電力が当たり前となっています。色々と調べた結果、候補は以下の通りになりました。
- Intel 「DN2820FYKH」
- Gigabyte 「GB-BXBT-2807」
次に「GB-BXBT-2807」ですが、性格的に「DN2820FYKH」と似たり寄ったり。RGB出力を備えており、より汎用的に使えそうにも見えます。ただ発売が8月中旬と、購入を検討していた時期(7月下旬)には出回っておらず、評価などもまだ定まっていませんでした。ちょうどこのタイミングで購入キャンペーンを開催しており、実質1000円程度安く買えるのは魅力。
最後に「LIVA-C0-2G-64G-W / LIVA-C0-2G-32G-B」ですが、この中で最も小型、かつメモリがオンボードでeMMCによるストレージを備えるなど、追加投資が要らない点が魅力です。逆にこれ以上の増設等は困難なため、拡張性に欠けます。
と、こんな感じで色々悩んだのですが、「今すぐ手に入りお盆休みの間にいじり倒せること」「他の用途へ使い回せること」を考慮し、結局無難な「DN2820FYKH」にすることに。7月末には通販にて購入していたのですが、別途必要となるDDR3Lメモリの調達が遅れたため、いじり始めたのは8月に入ってからでした。
さて、箱を開けて取り出してみるとこんな感じ。これまでのNUCと異なり廉価版という色合いが濃く、開封すると音楽が流れると言った凝ったギミックはありません。従来機種より高さが若干増しているようですが、それでも十二分に小型。フロントのUSB端子は3.0対応で、使い勝手が良さそうです。
中身はこんな感じ。mini PCI Expressスロットに搭載された無線LAN/Bluetoothコンボカードや、DDR3L専用のメモリスロットが確認できます。右側のふた部分には2.5インチベイがあり、SSDやHDDを搭載することが出来ます。こうして見るとまるっきりお弁当箱みたいですねw
気になる動作の方ですが、中古で安く調達してきたDDR3Lメモリ(念のため2GBと4GBのモジュールを用意)を搭載してみたところ、問題なく起動。対して、手持ちのDDR3メモリでは起動すら出来ませんでした。搭載チップ的にはDDR3L対応(モジュール自体はDDR3Lでは無い)のメモリも手元にあったので試してみたのですが、やはり起動はNG。どうやら、SPDを見るなどしてDDR3Lメモリかどうかを判断しているようです。手持ちのDDR3メモリのストックを使うことが出来ないのはちょっと残念。
また消費電力も、アイドル時で6W程度と実に優秀。memtest等で負荷をかけてみても、最大で11W程度しか行きませんでした。その消費電力の低さは噂通りだったようです。これは期待が持てますな。
さて、これからがいよいよ本番。 使用を想定している広域イーサネクストが正常に起動し、動作するかどうかをチェックします。まず手始めに、手持ちの起動用CD-RとUSBメモリを使って確認することにしました。
- CD-R(USB接続)からの起動 :×
- USBメモリからの起動 : ×
USBから起動するのが難しいのであれば、残るは内部にあるSATA端子を使うしかありません。そこで、まずはSATA接続の光学ドライブを引っ張り出し、バラック状態のまま外付けしてみました。
- CD-R(SATA接続)からの起動 : ○
そこで思いついたのが、手持ちの2.5インチSSDに広域イーサネクストをインストールしてしまう方法。もちろん単純にファイルをコピーしても起動することは出来ません。 しかし、以前USBメモリから起動する方法を紹介していたこのBlogを眺めていると、導入先はUSBメモリだろうがSSDだろうがHDDだろうが出来てしまいそうに思えました。ちょうど良く、お蔵入りしていた32GBの2.5インチSSDがあったので、これに広域イーサネクストを入れて試してみることにしました。結果は・・・
- SSD(SATA接続)からの起動 : ○
「さてこれで無事に解決したぞ・・・」と思いきや、ここにきて今回最大の落とし穴が。広域イーサネクストを使うには、PCに最低2つ以上のLANポートが必要となります(有線のみ、無線はNG)。 「DN2820FYKH」には有線LANポートが一つしか無いので、もう一つはUSB接続のアダプタで増設してやるしかありません。だがしかし、そのUSB接続のアダプタも、前述のUSBI周りのトラブルで正常に認識されず、例えSSDから起動しても「有線LANポートが一つしか無い」という状態に陥ってしまうのです。せっかくここまで苦労したのに・・・orz
解決策を検討してみましたが、やれるとしてもmini PCI Expressスロットに有線LANカードを搭載することぐらいしか思いつきませんでした。この方法は「Halfサイズの有線LANカードは恐らく存在しない」「あっても非常に高価」「搭載できたとしても有線LANポートを筐体外に引き出すのが困難」と、著しく現実味を欠くと言っても良いでしょう。もうお手上げですわ。
こうして、せっかく購入した「DN2820FYKH」も、悲しいかな宙に浮いてしまう結果に終わってしまいました。このままでは引き下がれないので、何とか対処してみたいのですが、どうなることやら・・・。
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